竹山兄弟と生田グループ―メディア・リンクス上場廃止事件の深層(1億円現金輸送・反社人脈)

2003年から2004年にかけて、東証マザーズ・大証ヘラクレス市場では、上場企業への「融資を装った乗っ取り」が横行していた。その中心に生田澄子率いる「生田グループ」があり、詐欺師・竹山聡はその末端ブローカーとして機能していた。


1.生田グループとは何か

月刊ベルダ(2017年1月号、山岡俊介氏取材)は「病院乗っ取りの生田グループ――狡猾な手口と幅広い人脈」と題した記事でこの集団の全貌を報じている。

「生田グループはそもそも街金屋で、かつては資金繰りの厳しい上場企業に融資するなどして兜町界隈ではかなり有名な存在だった。狙われた上場企業としては『メディア・リンクス』や『モック』などがあげられるが、どちらも生田グループが介入してからほどなくして上場廃止になっている」 ――月刊ベルダ 2017年1月号

同記事によれば、生田澄子は九州の暴力団組員との結婚歴を持つ。メディア・リンクス創業者・新堂吉彦氏は仮処分申立事件(2004年4月)の陳述書にこう記している。

「2003年12月6日は生田の誕生日ということで船上パーティーに招かれたのですが、出席者は明らかにやくざや金融ブローカーと思しき人間ばかりであり、生田が暴力団関係者であることを確信するに至りました」 ――新堂吉彦氏陳述書(2004年4月)

側近の加福秀敏は、自民党・武藤貴也衆院議員の金銭スキャンダル(2015年)にも深く関与していたことが同誌の取材で判明している。


2.株式会社いくたの実態

株式会社いくたの法人登記から確認できる事実は以下の通りである。

項目内容
設立2004年2月3日(メディア・リンクス上場廃止の約2ヶ月前)
代表取締役生田澄子、小田哲一
取締役片吉幸麿、茂呂和一、加福秀敏(H16.12辞任)
所在地東京都中央区日本橋本町3-4-5 甘糟ビル8F
関連法人株式会社IKUTAホールディングス、株式会社LikeLife

私が保有する名刺現物には、茂呂和一(取締役経営企画部長)、片吉幸麿(取締役統括本部長)、加福秀敏(常務取締役)の3名が記載されており、法人登記の役員と完全に一致する。加福がH16.12(2004年12月)に辞任しているタイミングは、上場廃止(同年5月)後の後処理が終わった時期と重なる。

【証拠/名刺現物】 株式会社いくた・株式会社LikeLife(IKUTA GROUP)の役員名刺5枚を筆者は保有。いくた氏(生田澄子)本人とも面会済み。


3.竹山聡の役割――山王パークタワーと1億円

2003年12月から2004年1月にかけて、竹山聡は私に対し「株式会社メディア・リンクス(証券コード:2748)の取締役に就任する」と吹聴していた。その言葉を確かめるべく筆者が同行したのが、当時メディア・リンクスがオフィスを構えていた山王パークタワー(東京都千代田区)である。

竹山はそのオフィスに鍵を持って自由に入室し、最奥中央の高級チェアに誰にも無断で腰を下ろした。無人のオフィスに当然のごとく入る振る舞いは、竹山が生田グループと何らかのアクセス権を共有していたことを示唆する。

【証拠/録音】 竹山聡が「株式会社いくた(生田澄子)との間で1億円の現金輸送を行った」と発言している音声記録を筆者は保有している。この発言はメディア・リンクスへの生田グループの資金流通に竹山が末端として関与していたことを示す直接証拠である。

同じ録音の中で竹山は「マザーズの半分以上はヤクザですよ」「10億動く案件なら人は簡単に消されてしまいます」とも述べている。これらの発言は、自身が生田グループの内側にいることを誇示する「信用付け」として機能していた。


4.竹山実の役割――松戸ネットワーク

竹山聡の兄・竹山実もまた、この構図から切り離せない。筆者が保有する竹山実の名刺は複数あり、そのうちの一枚が重要な地理的一致を示している。

名刺役職住所
有限会社アーキテック取締役東京都台東区台東1-7-2 秋州ビル6F
株式会社IMG取締役営業(住所転記続き中)
医療法人社団 宏卓会本部システム担当千葉県松戸市常盤平5丁目14番○号

この「千葉県松戸市常盤平5-14-○」という住所は、同じく筆者保有の名刺—山口晃逸(株式会社アットビジョンエデュケーション)の住所と完全に一致する。そして株式会社いくたの大株主・生田澄子は「千葉県松戸市在住」として記録されていた。

【地理的一致/松戸ネットワーク】

  • 竹山実(宏卓会名刺)= 千葉県松戸市常盤平5-14-8
  • 山口晃逸(アットビジョンエデュケーション)= 千葉県松戸市常盤平5-14-8
  • 生田澄子(株式会社いくた代表)= 千葉県松戸市在住(謄本ではマンションの一室)

竹山実は兄・竹山聡が表舞台で「信用付け」を演じる間、松戸を拠点とした実務・連絡系統の一端を担っていたと見られる。宏卓会(医療法人)への関与も、生田グループが後年展開した「病院乗っ取り」ビジネスとの文脈で注目される。


5.竹山聡による「信用付け」の構造

私は当時、竹山聡が英会話教室のライブチャットシステムや「イメージフォン」の販売代理を名目として金銭を受け取りながら、一向に進展がないことに不審を感じ始めていた。しかし山王パークタワーへの自由な出入り、上場企業取締役就任の吹聴、業界裏話の開陳—これらが重なり、判断が遅れた。


6.結論

竹山聡は生田グループの末端ブローカーとして、メディア・リンクス上場廃止スキームの資金流通(1億円現金輸送)に直接関与していた疑いが強い。山王パークタワーへのアクセス権は生田グループとの関係から得たものであり、筆者への詐欺はその「信用」を流用したものでもあった。

兄・竹山実は松戸拠点を共有する形で竹山聡の活動を支え、宏卓会(医療法人)への関与は生田グループの「病院乗っ取り」ビジネスとの接点を示唆する。兄弟は役割を分担しながら同一の詐欺ネットワークの中に位置していた。


参照資料: 月刊ベルダ 2017年1月号 / 株式会社いくた法人登記 / メディア・リンクス上場廃止仮処分申立事件陳述書(新堂吉彦氏)/ 筆者保有名刺・録音


7.ところで…二つの「いくた」

IKUTA HOLDINGSが積水ハウス地面師事件に登場

2017年の積水ハウス55億円地面師詐欺事件において、中間業者として「IKUTA HOLDINGS株式会社」が登場。オーナーは「生田剛」とされ、偽造有印私文書行使などの容疑で逮捕されている。 Save Sekisui House
この人物「生田剛」と「生田澄子」の関連はあるのだろうか?

項目内容
両者とも「生田」
社名両者とも「いくた/IKUTA HOLDINGS」
業態両者とも金融ブローカー
年齢差親子の年齢差として考えられる
時系列澄子が2004年に上場廃止スキーム
剛が2017年に地面師事件
手口「中間法人を挟んで信用付けし大金を動かす」構造が同じ

偽造有印私文書行使は、生田澄子のパシリであった竹山聡の常套手段である。

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